地方の物件購入で破たんの兆し

不動産投資の失敗例を紹介します。このページのテーマは「地方物件経営」です。

地方物件|不動産投資の失敗例

オーナーにとっては投資の対象である、不動産。しかし、居住者にとっては生活の拠点です。物件購入の際に「オーナー視点」を重視しすぎるあまり、実際の経営が破たんしてしまうのはよくある話。その代表例のひとつに、地方物件があります。

もともと入居希望者が少ないエリアの物件は、購入価格も低く抑えられています。その分家賃設定も低くなりますが、利回りで考えると10%近い数値を想定できることも…。このため、食指を動かすオーナーは多くなっています。以下に具体的な失敗例を見ていきましょう。

目先の数値に飛びついてしまった…

Hさんは関東のとある県にある、木造アパートを一棟買いしました。その購入価格は、約5,000万円。築年数の浅い物件であることを考えると、まずまずの価格です。魅力的だったのは、すでにとある企業が全室を借り上げていたこと。おかげで利回りは10%超えという状態でスタートを切ることができました。「相手は企業、という安心感が大きかった」と、Hさんは回想します。

しかし、順調な経営が進む中で、思わぬ事態が発生しました。2008年のリーマンショックです。Hさんのアパートを借り上げていた企業は、その煽りを受け、経営が暗転。大量のリストラを断行しました。さらに経費削減のため、社員寮のような形で利用していたアパートの契約更新も、すべて見合わせる格好に。「満室から一気に全空室に…。奈落の底へ落ちました」とHさんは振り返ります。

それでもHさんは希望を捨てず、入居者募集に努めた結果、半分以上の空室を埋めることができました。「その代わり、家賃は10,000円以上も下げざるを得ませんでした。年間では、数百万円の損失。この先も順調に経営できるかどうか…」と、頭を抱えます。

この失敗は、地方都市にある物件の高利回りに飛びついた結果と言えそう。また「周辺にある施設(企業)に頼りすぎ」という、二重の過ちにより招かれています。

周囲環境の変化で入居者激減

関東のある郊外にあるマンションを購入したKさん。大学が近くにあり、学生の入居を見込める好物件と判断したのが購入の理由でした。築30年を超える物件は状態も悪くなく、駅から少し離れてはいるものの大学からの近さと6万円ほどの家賃で学生の入居率は高め。購入後数年間は入居率ほぼ100%をキープでき、今後も安定収入が見込めると安心していたそうです。

ところが、少子化による学生定員割れで大学が大幅な経営改変を図ることに。マンション近くの大学に1学部を残し、その他の学部を都心へ移転してしまったのです。その影響は大きく学生の入居が一気に減っただけでなく、大きな誤算が発覚しました。

  • 駅から遠く、学生以外の利便性は低かった

駅からのアクセスが良くないKさんのマンションは、近くに大学がある以外にはメリットのない立地。一般の方の候補に挙がりにくい物件だったのです。

  • 入退去の入れ替えに失敗

学生の住人が多かったので、3月末に退去した住人がほとんど。部屋を内覧できるのが4月以降となったので新規の問合せにもうまく対応できず、1年近く空室になる事態に。当初約8%だった利回りはその年は0%になってしまいました。

この結果を見てKさんはマンションの売却に踏み切りましたが、購入時の3分の1ほどの価格でようやく売却できたほど資産価値が下がっていました。

現地を見ずにマンションを購入

Aさんは古い物件ながらも1棟アパートの大家さん。満室状態で少額ですが安定した収入を得ています。子供の養育費や老後の不安から、本格的に不動産投資を広げる計画を立てました。東京都内でそれなりの物件を購入するには、億単位のお金がかかることで話が進まないでいたところ、不動産会社から地方のある物件を紹介されました。

その物件は関西にある築30年を越える1棟マンション。

1億円を切る価格で利回りが10%近くあり、さらに某銀行融資がセットなって面倒な融資手続きを省ける、とても良い物件に思えたそうです。Aさんは実際に物件を見ずに購入を決意。契約後初めて現地を訪れたのですが満室で稼働しているのを知っていたので特に問題を感じなかったそうです。実際に最初の1年の収支はプラスでした。

2年目を迎え徐々に異変が起き始めました。退去者が増え始め、その後の入居者が決まらないのです。不安になったAさんが管理会社に問い合わせたところ、近くに新築のマンションやアパートが建ち始め、築30年を越えたAさんの物件とほぼ同水準の家賃設定であり、部屋の構造の悪さから入居が決まりにくいと回答があったそうです。

利回りと手続きの簡易さだけで決めてしまい、現地を訪れないまま購入したAさん。古くても満室稼働ならうまくいく成功体験から来た、見通しの甘さがあったのかもしれません。現在は銀行利率を下げてもらう交渉やアパートを売却することで収支調整を行っています。

他人のアドバイスを鵜呑みにしたばかりに…

大手メーカーに勤務するYさん。投資経験は豊富でしたがリーマンショックで大損した経験から、投資と距離を置いていました。そんなYさんに投資物件の話が来たのは、奥さんの友達経由だったそうです。都内のオシャレな地区にある収益マンション専門不動産会社から紹介された物件は、リフォーム済のモダンな作り。

家賃保証が付き、奥さんの友人もその会社から物件を購入している、奥さん好みのラグジュアリーなマンションなので、どちらかというと奥さんのほうが乗り気だったそうです。ローンを組むことができ、収支計算も問題ないと判断し購入を決定しました。

問題は購入後に発覚しました。空き室が頻繁に発生し、そのたびに広告費が7万円の出費。ほぼ2カ月に1度は退去されていたため、家賃保証があるにしても広告費だけで完全に赤字でした。さらに外壁や水道管の補修工事で1,000万円程度の費用が掛かることがわかりました。

Yさんは投資に距離を置くほど慎重になっていたのに、奥さんが乗り気である、奥さんの知人が利用する不動産会社である、家賃保証がある、などの理由で購入しました。

収支計算で問題ないと判断していましたが、融資期間が30年と長いからキャッシュフロー上マイナスにならない、と気づいたのは痛手をこうむってからです。耐用年数を超えたローンが組まれているため他の銀行での借り換えができず、完済するまで耐えるしかないと、自身の給与で補填している状態が続いています。

第三者に相談し客観的に判断できれば避けられた問題だったと後悔しているそうです。

空室コストまでを考慮すべし

Sさんは都内在住で地方のマンションを所有するオーナーさん。

購入当初は満室だったマンションは3カ月も経たないうちに入居率が半分以下に。管理会社は空室改善策を取らないため、このままでは危ないと自ら動き始めました。地元の会社を含め多くの会社に足を運んで気づいたのは、地方なのに狭小ワンルームだということ。都内では当たり前でも地方には当てはまらないため、「あの物件を満室にするのは無理!」とさじを投げられたこともあったそうです。

紆余曲折を経て不動産投資家の物件を多く扱う管理会社に巡り合い、全面的な協力のもと空室のリフォーム、入居条件を緩和(外国人や生活保護世帯もOK)、初期費用を負担するなど大がかりな空室対策を行い、半年後には満室になったそうです。

「実際には黒字経営になっているものの、空室に対するコストを考慮すると余裕はない」とSさんは言います。金利が高いローンだと利回りが10%あったとしても楽ではないため、現在金利交渉中だそうです。

現在は3棟のマンションを保有するSさん。この物件での失敗体験を踏まえ、2棟目以降は地元業者にヒアリングし、ニーズを確認できた物件を購入し、満室稼働を維持しているそうです。

失敗事例まとめ

地方の不動産投資に限ったことではありませんが、失敗するのにはそれなりの理由がありました。

  • 現地の状況・情報を知らなすぎだった
  • 不動産会社の言うことを鵜呑みにしてしまった
  • 第三者に相談せず、客観的な視点を持てなかった
  • 利回りや収支計算といった数字に惑わされた

物件にはひとつひとつ個性があり、間取りや周囲の環境、入居者層など、どれをとっても同じ条件の物件はありません。

これらの失敗した理由は都心の投資物件も該当しますが、特に自分が居住しない地方の投資物件では命取りです。

このような失敗を避けるには

地方都市の高利回り物件に飛びついてしまうのは、大変リスキーです。目先の高利回りに騙されず、空室リスクやランニングコスト、そして将来の不動産相場なども鑑みながら「本当に高利回り物件と呼べるか」どうかを、見極めなければなりません。

また「一寸先は闇」というリスクはどの業界にも横たわっているご時世ですから、周辺施設に頼り切るのも、考え物です。

投資家は誰もが投資を成功させたいと考えているため、冷静な判断ができなくなってしまうこともあります。第三者的な視点で冷静なアドバイスをしてくれる不動産投資会社と良い関係を築いていくことが必要不可欠です。

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